海がきこえる〈2〉アイがあるから (徳間文庫)
「海きこ1」では、拓の高校時代回想シーンでほぼ出来ていて、そのため物語と同様に淡々と読み終りました。 しかし「海きこ2〜アイ」では、その後のストーリーが、1とちがいリアルに切なく進みます。 父と父の再婚者との関係に悩むリカコの気持ちも1よりずっと、ぐっと伝わってきて、心がちくちくしました。拓といっしょにリカコを励ましてあげたくなります。こんな気持ち、1になはかったな。 特に、さすが氷室さん!圧巻したのは、リカコと、義母(内縁だけど)のレストランの食事会のあたりから伏線がしかけてあって、ラストにかけて解かれていく事実に息を呑んだり、登場人物の気持ちもそれぞれの立場で想像がふくらみ、途中で読むのをストップするのが出来なくなるし、どうしても切なくなって、読み終わっても物語の余韻が全然消えないところ。氷室さんの物語、これからももっともっと読みたかったな。
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